子供が20歳になったら、年金の話を

お金の基本

                      【年金】

この言葉で思い出すのは、20代で会社員をしていた頃の、同期の一言だ。いつだったかは覚えていないけれど、年金の話になったとき、社会のことに関心のなかった私に向けて言われた。

自分の年金が払われなくなってもいいの?

当時、年金について何か話題になっていたのだと思う。でも正直、国がなんとかしてくれるんだから大丈夫なんじゃないか、くらいにしか思っていなかった。

それから30年。「国がなんとかしてくれる」——その考えが甘かったことは、さすがに私にもわかった。年金がなくなるわけではない。でも、それだけでは足りない。だから国は、自分で老後資金を育てる仕組みとしてNISAやiDeCoを用意した。

年金が「自分ごと」になったのは、会社を辞めたとき

年金を自分ごととして感じたのは20代後半、会社を辞めて、自分で国民年金の加入手続きをしたとき。それまでは給与天引きだったから何とも思わなかったけれど、自分の財布からお金が出ていくとなると、その金額は重かった。

そして、年金の仕組みをちゃんと知ったのは50代、FPの勉強をしてから。資格の勉強をしていなければ、たぶん知らないままだったと思う。

だから、子供には20歳になるタイミングで知っておいてほしい。まだ直接は話せていないけれど、伝えるならこんな感じかな、と思いながら会話形式で書いてみた。

20歳になったら発生する「義務」って何?

母
母

20歳になったら発生する義務があるんだけど、知っている?

子
子

……?

母
母

答えは、国民年金。

子
子

国民年金って?

母
母

3つあってね。

  • 老齢年金……歳をとってから生活を支えるためにもらうお金
  • 障害年金……病気や怪我で生活や仕事が難しくなったときにもらうお金
  • 遺族年金……家族が亡くなったとき、残された家族の生活を支えるためのお金
子
子

20歳になったら、みんな払うの?

母
母

原則として、日本に住む20歳以上60歳未満の人は、みんな国民年金を払う義務があるよ。

学生のうちは「学生納付特例制度」が使える

子
子

学生でも?

母
母

大学生などで収入が少ない場合は、「学生納付特例制度」を利用して、在学中の支払いを猶予してもらうことができるよ。

子
子

学生納付特例制度って何?

母
母

今は払わなくていいけど、後で払うこともできる制度。この「後で払う」ことを追納(ついのう)っていうんだ。

子
子

追納しなかったらどうなるの?

母
母

その分、将来もらえる老齢年金が少し減る。でも、猶予の申請さえしておけば、将来年金をもらえる資格自体はちゃんとキープされるよ。

子
子

国民年金って、いくら払うの?

母
母

月額17,920円だよ(2026年度現在)。

いちばんまずいのは「何もしない」こと

子
子

学生納付特例の申請もせず、何もしないで放っておくとどうなる?

母
母

それが一番まずいパターン。将来の年金額が減るのはもちろん、万が一20代で事故や病気で障害が残ったときの「障害基礎年金」も、もらえない可能性が高くなる。だから、学生のうちは、とにかく学生納付特例の申請だけはしておくことが大事!!

3つのパターンを表で比べてみる

追納する追納しない未納のまま放置
学生納付特例の申請したしたしていない
受給資格期間○○カウントされない
将来の年金額ほぼ満額その分減る大きく減る
障害年金条件を満たせば○条件を満たせば○もらえない可能性大
ひとことで言うと◎ 満額に近づく△ 資格はセーフ× 一番まずい
※学生納付特例は毎年申請が必要/追納は承認期間から10年以内。3年度目以降は加算金あり

親が代わりに払う、という選択肢

実は、親が代わりに払ってあげるという選択肢もある。夫は学生時代、親が保険料を出してくれていたらしい。うちも、できることなら出してあげたい気持ちはあるけど、正直、今すぐにそう決められるほどの余裕があるかは、まだ判断がつかずにいる。


覚えておきたい補足メモ

  • 学生納付特例は自動更新ではなく、毎年申請が必要
  • 申請先は、市区町村の年金担当窓口、年金事務所、マイナポータルなど
  • 親が代わりに払うと、その分は親自身の税金が少し安くなる(社会保険料控除)。判断材料の一つにはなりそう。

この「税金が安くなる」の仕組み、実は私もちゃんと分かっていませんでした。調べたことをこちらにまとめています。

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